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毎オクNo.48[8/18(水)21時終了](加筆3改稿2画像差し替え動画追加1) [毎日オークション]

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「ポーツマウス・シンフォニア」というオークストラがあります。
ギャビン・ブライアーズが創設したものです。

「ポーツマウス・シンフォニア」というのは、楽器を持つ事さえも初めてという素人が参加した交響楽団で、ブライアン・イーノも参加していたというので有名になったもので、1974年の一大事件でした。私もこの時期に聞いていて、強烈なインパクを与えられました。

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なぜ、これが面白かったかを語るのは、実はむずかしい事なのです。

同じようなことを、もっと早くにやってのが、キャプテン・ビーフハートで、1969年に『Trout Mask Replica』という名盤を,フランクザッパのプロデュースで発表しています。これも素人の演奏が組織化されたものです。このキャプテン・ビーフハートは彫刻家出身の音楽家です。

これら素人の演奏を組み込んだ音楽が《第6次元 自然領域》であるのですが、そういう意味では、音楽というものの演奏を素人にやらせる事で、《1流》や《超1流》のものを、《6流》という自然領域に解体してみせると言う日本のバサラ的な還元の面白さであったとはいえます。その還元は《第6次元 自然領域》というだけでなくて、同時にキャプテン・ビーフハートは、音楽は《現実界》に音楽を還元していたのです。


おなじことが「ポーツマウス・シンフォニア」にも言えるのです。

芸術を《現実界》に還元する事で、そこに深い意味を見るというのが、《近代》という時代の末期に出現していたのです。

なぜなら《近代》は、科学が主導し支配した時代であったからです。科学というのは、《現実界》の精神であり、現実界に還元して行く運動であったからです。であるが故に、音楽もまた現実に還元されたのです。

美術も同様であって、美術は早くてデュシャンによって、特にそのレディメード・オブジェによってその《現実界》への還元への道が切り開かれたのです。

さて、このツァラトゥストラはかく語りき』という交響詩を、「ポーツマウス・シンフォニア」という交響楽団が演奏したのが、下にペーストした【YouTube画像】です。まずは聞いて下さい。



ニーチェの著作に、ツァラトゥストラはかく語りき』いう有名なものがあります。神が死んだと主張して、超人、つまりスーパーマンを説いたものです。これが発表されたのが1885年です。神が死んだという事は、ラカン的に言えば《象徴界》の支配する時代が終わって、《現実界》が支配する時代になったということです。

このニーチェの著作にヒントを得てシュトラウスが作曲した交響詩がツァラトゥストラはかく語りき』、初演が1896年です。

これがキューブリックの映画『2001年宇宙の旅』で使われて良く知られるようになりました。この音楽のまともな演奏も聞いて下さい。《超1流》の演奏の良さが良いのか、それを解体して《第6次元 自然領域》の《現実界》に還元して行く事に、深い意味を見るのか? この問題は、今日の芸術を考える意味でも重要なのです。



さて、彦坂尚嘉が制作している作品は、一見したところ《第6次元 自然領域》の《現実界》の作品の様にも見えるのですが、実はそうではありません。《超次元》から《第100次元》の作品なのです。

つまりめちゃくちゃな、いたずら書きのように見えて、理性的にコントロールされているのです。ここで行われている事は、《第6次元 自然領域》の《現実界》に還元されてしまった表現を、今度は、物理化学の支配する時代が終わった事を前提に、情報科学の《サントーム》の主導する時代へと、美術や芸術を再編する事なのです。

《第100次元》までのこの多層性を生み出すためには、実は今日の時代が《現実界》の中に解体還元されている事を認めないと、出来ない事なのです。そして《現実界》を《サントーム》の地平に再度投げ出す事によって、生み出される美術なのです。



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さて、ニーチェとレースのシリーズの続きです。



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格付けを見ると分かるように、正反対の要素が統合されて同時表示されています。



『アートの格付け』

彦坂尚嘉責任による[ ニーチェ(レース)黒♯3 ]の芸術分析

《想像界》の眼で《超次元〜100次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元〜100次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元〜100次元》の《真性の芸術》


《想像界》《象徴界》《現実界》《サントーム》の4界をもつ重層的な表現。
プラズマ/気体/液体/固体/絶対零度の5様態をもつ多層的な表現。


《シリアス・アート》《気晴らしアート》の同時表示。
《ハイアート》と《ローアート》の同時表示。
シニフィアンとシニフィエの同時表示。
理性脳と原始脳の同時表示

《透視画面》と《原始平面》の同時表示。
オプティカル・イリュージョンと『ペンキ絵』の同時表示
【A級美術】【B級美術】の同時表示

《原芸術》《芸術》《反芸術》《非芸術》《無芸術》《世間体のアート》
《形骸》《炎上》《崩壊》のすべてが有る。
《原大衆芸術》《原イラストレーション》《原デザイン》《原シンボル》の概念梯子がある。

貴族の芸術と大衆芸術の同時表示

作品空間の意識の大きさが《宇宙》である。
鑑賞構造があって、それは《愛玩》《対話》《驚愕》である。

情報量が100である。



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